大倉 正道(埼玉大学脳科学融合研究センター 准教授)
平成29年11月15日(水)16:00〜
基礎研究棟2階 教職員ロビー
Ca2+は細胞内セカンドメッセンジャーとして非常に重要であり、ほとんどすべての細胞でその細胞活動と関連して細胞内Ca2+濃度がダイナミックに変化する。Ca2+プローブを用いた細胞内Ca2+のイメージングは多細胞の時空間活動パターンを同時に解析できる有用な研究手法である。Ca2+イメージングには従来からCa2+感受性有機合成色素であるFura2、Fluo3などの優れたプローブが用いられてきた。最近では緑色蛍光タンパク質GFPやそのアナログを蛍光素子として用いて開発・改良された様々な遺伝子コード型(タンパク質のみでできた)蛍光Ca2+プローブ(genetically encoded Ca2+ indicator:GECI(ゲッキー))の利用が進んでいる。近年開発された高性能なGECIを用いることで、生体モデル動物の単一細胞レベル、さらには細胞局所レベルでの精度の高いCa2+イメージングが可能となってきた。本講演ではCa2+イメージングに活用されるGECIの基礎知識、応用例、注意点などについて説明する。
神経難病研究センター神経診断治療学部門・実験実習支援センター 共催
本セミナーは、大学院博士課程「医学総合特論」の認定セミナーです |
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Last Updated 2017/10/17