TOPページに戻るサイト内を検索するサイトマップリンク
機器部門RI部門配置図セミナー産学連携学内向け
過去のセミナー支援センターセミナー支援センター特別講習会支援センターテクニカルセミナー支援センター交流会

第133回実験実習支援センターセミナー


微小循環の視点による脳腸軸解析の実験研究
Experimental study of brain-gut axis analysis from the viewpoint of microcirculation

演 者

金 学隆(京都府立医科大学 医学博士、天津医科大学医学部生理学教室 教授、滋賀医科大学 客員教授)

日 時

令和4年7月1日(金)17:00〜18:00

場 所

臨床講義棟1階 臨床講義室1

講演要旨

 滋賀医科大学の先生方及び学生の皆様、こんにちは。滋賀医科大学客員教授の金学隆と申します。初めまして、どうぞよろしくお願いします。初夏の季節に、私も交流の熱意を持って参りましたが、生理学の生々しい実験の体得を皆さんに紹介し、今後の研究方法の選択や実験設計の選択などにおいて、少しでも参考になれれば、ありがたいと思います。
 皆さんのご存知のように、体内の各臓器への酸素供給やエネルギー供給がいずれも毛細血管に頼るので、毛細血管の栓塞や透過性障害などが発生すれば、関係臓器の機能障害を来すのは想定することができるのですが、一方、臓器の病理的な損害が形成すれば、当臓器の毛細血管の構築に影響を来たし、微小循環の機能障害を来たします。ゆえに、臓器の病変にほとんど微小循環の異常が関与していると認識しております。そこから、病因解析または病態解析に着目すれば、新しい発現ができるかもしれません。
 皆さんが日常的な活動ができるのはエネルギーに頼るのですが、エネルギーが栄養物から生まれ、その栄養物の吸収が重要です。ところで、どんなメカニズムで消化管から体内に入り込んだのでしょうか。それは小腸粘膜絨毛の表面の微小血管からブドウ糖が血液に入って、エネルギーの提供を続けたのです。一瞬さえ停止すれば、脳にはエネルギー不足で、怠いどころか意識不明の状態に落ちるのです。
 糖尿病の患者なら、長期的な高血糖で、視網膜の病理的な変化が発生したせいで、視覚障害が発生し、失明になることがあります。網膜の構成を思い出しますと、神経細胞も毛細血管も入っていますが、密接な関係があります。神経系と微小循環系との密接な関係もそれより見出すことが出来るだろうと思いますが、生々しい網膜撮影で微小循環障害を理解し、視覚に対する微小循環の役割を一層理解しましょう。
 今回、脳腸軸(brain-gut axis)解析の実験研究に着目したいと思います。脳内に神経細胞の機能を維持するための微小循環によって、酸素とブドウ糖を持続的に提供し、消化管も粘膜表面の微小血管を介して、エネルギーを含む栄養素を持続的に吸収する一方です。肺臓において、肺胞には多数の毛細血管があり、肺臓拡張時、肺胞内の酸素が毛細血管を介して、血液に入り込むので、酸素を持続的に提供されています。
 今回の講演の主旨内容として、普段、胃腸潰瘍もなく、消化管の異常が認められなかった健常の人でも、脳幹出血が急に発病する場合、ただ数時間経過して、消化管の潰瘍出血の発生に関する考察に視点を置きたいと思います。そのメカニズムに関心を持って、微小循環の動画から入手して、脳出血時の体性感覚誘発電位も小腸の電気活動も含め、I-CAM、V-CAMレベルで脳腸軸への理解を一層深めようと7月1日金曜日、夕方5時より、対面とオンラインの形式でセミナーの開催を実施します。医学生の皆様のご参会を楽しみにしております。

                     創発的研究センター・実験実習支援センター 共催

セミナーポスター

Zoom URL(臨床講義室1)

https://zoom.us/j/93752537601?pwd=am4wak13M0Nva0hUek5qYkpMNGc1QT09
ミーティングID: 937 5253 7601
パスコード: 734451

なお、本Zoom URLからミーティングに参加するには事前に本学メールアドレスでZoomアカウントを取得いただく必要があります。本学メールアドレス以外のメールアドレスで取得されたZoomアカウントでは、参加いただけませんので、ご注意ください。
大学メールアドレスでZoomアカウントを取得する方法は、「滋賀医科大学遠隔講義ポータルサイト」の以下のページをご参照ください。
「コンテンツ一覧」→「教職員の方へ」「zoom」→「大学のメールアドレスで Zoom アカウントを取得する方法」


 本セミナーは大学院博士課程「医学総合特論」の認定セミナーです 

前へ 先頭へ
Copyright (C) Central Research Laboratory. All right reserved.since 1996/2/1

Last Updated 2022/06/15