

荒瀬 尚(大阪大学免疫学フロンティア研究センター免疫化学研究室 教授)
令和8年7月3日(金)18:10〜19:50
臨床講義棟1階 臨床講義室1
https://zoom.us/j/93752537601?pwd=am4wak13M0Nva0hUek5qYkpMNGc1QT09
ミーティングID: 937 5253 7601
パスコード: 734451
免疫細胞が自己の組織を攻撃せず異物のみを攻撃する「自己と非自己の識別」は、免疫学の基本概念です。しかし、これだけではI型糖尿病、関節リウマチ、SLEといった様々な自己免疫疾患において、なぜ異なる自己抗原が標的となり免疫応答が惹起されるのか説明が困難でした。我々は、MHCクラスII分子のペプチド提示に必要なインバリアント鎖の発現が低下すると、通常は小胞体内で分解されるミスフォールドタンパク質が分解を免れ、細胞外へ提示されることを見出し、この異常な自己抗原を「ネオセルフ」と名付けました。正常な状態ではネオセルフは提示されないため、T細胞は免疫寛容を持っていません。そのため、EBウイルスの再活性化等でネオセルフが提示されると、異物として認識され自己免疫疾患が引き起こされます。実際に、全身性エリテマトーデス(SLE)患者で増殖している細胞の約10%がネオセルフ応答性であり、ネオセルフが自己応答性T細胞の主要な標的抗原であることが判明しました(Mori et al. Cell 2024)。本講演では、ネオセルフの提示機構と疾患発症への関与について討論します。
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Last Updated 2026/05/28