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第72回実験実習支援センターセミナー


生体防御におけるグルクロン酸抱合の役割
−植物フラボノイドの解毒と薬剤代謝−

演 者

生城 真一
(富山県立大学工学部生物工学科機能性食品工学講座 生物工学研究センター准教授)

日 時

平成22年3月26日(金)16:00 〜

場 所

基礎研究棟2階 教職員ロビー

講演要旨

 低分子化合物に対する解毒機構である異物代謝酵素系は、医薬品のみならず食物から取り込まれた非栄養性成分の代謝にも関与しています。特に野菜や果物などに含まれるフラボノイド化合物は分子内に複数の水酸基を含むことから、異物抱合の中でも中心的役割を担うUDP-グルクロン酸転移酵素(UGT)によって効率的にグルクロン酸抱合を受けて胆汁中あるいは尿中に解毒排泄されます。UGTは遺伝子ファミリーを形成しており、肝臓や小腸に複数の分子種が存在することで、多様な化学構造をもつフラボノイドの代謝を可能にしています。近年、この抱合代謝がフラボノイド化合物の体内動態及び生理機能に大きく影響を及ぼすことが示されてきており、医薬品代謝に加えてUGTによる食品成分に対するグルクロン酸抱合の分子機構が注目されています。そこで、本セミナでは異物代謝酵素であるUGTの基礎的な知見に加えて、ヒトUGTにおけるフラボノイド抱合についての最近の知見を紹介させていただきます。

小児科学講座・生命科学講座生物学・実験実習支援センター 共催

このセミナーは大学院の講義として認定されています。

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Last Updated 2010/3/5