徳野 博信(東京都医学総合研究所 脳構造研究室長)
平成24年6月18日(月)16:00 〜
基礎研究棟2階 教職員ロビー
神経科学研究のための実験動物としてのマーモセットに、近年注目が集まっている。これは、ラット並みの小型動物でありながらも、その脳が霊長類としての特性をちゃんと備えていることによる。また、実験室での繁殖が容易であるとことも大きい。(年2回、2-3頭を出産)
われわれの研究室では、2003年にマーモセットの飼育と繁殖を開始し、2008年には、そのデジタル脳アトラスをインターネット上で公開した。ニッスル染色、AChEとNADPHdの組織化学染色、TH、Calbindin、SMI-32などの免疫染色像などをデジタル処理して、仮想顕微鏡技術(virtual microscopy)により、世界中のどこからでも光学顕微鏡レベルでの高解像度の観察が行えるようになっている。現在さらにデータの追加が進行中である。また昨年には、この画像データを利用したアトラスも出版できた。
本セミナーでは、これらの過去の取り組みに加えて、将来このアトラスをどのような方向に発展させていくかについて解説していきたい。
http://marmoset-brain.org:2008/
Paxinos, Watson, Petrides, Rosa, Tokuno, The Marmoset Brain in Stereotaxic Coordinates, Academic Press, Elsevier, 2011.
滋賀医科大学解剖学講座・実験実習支援センター 共催
このセミナーは大学院博士課程の講義として認定されています。 |
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Last Updated 2012/6/5