白澤 専二
国立国際医療センター研究所・臨床病理研究部長
平成14年1月16日(水)16:00〜
基礎研究棟2階 教官ロビー
ポストゲノムの時代を迎え、ゲノム情報をもとに所謂 "common disease" (ありふれた病気)の発症に関与する遺伝子の同定を行い、 疾患の予防・診断・治療に利用しようというプロジェクトが政府・企業レベルで積極的に行われている。しかしながら、遺伝子同定の為の 方法論として、どの方法が最も良いのかについては議論が分かれるところである。自己免疫疾患は複数の遺伝要因と環境要因の相互作用に より発症する多因子疾患であり、広義にとらえるとその有病率は数%にも及ぶ。これまでに多数の自己免疫疾患において疾患感受性を規定 している第1の遺伝要因としてMHCが同定されているが、我々は甲状腺特異的な自己免疫疾患であるGraves病、橋本病を対象として、M HC以外の疾患感受性遺伝子の同定を試みてきた。このセミナーではこの解析を例にとりながら、罹患同胞対法、患者-対照群による相関解 析、マイクロサテライトマーカー、SNPsを利用した遺伝子解析の方法論を紹介すると同時に、遺伝子解析の世界での現状、問題点を議論 したい。
生化学第二講座 共 催
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Last Updated 2005/7/21