賀佐 伸省
札幌医科大学 医学部化学教室 医学研究科情報伝達制御医学 生体機能制御学生体分子解析学 教授
平成14年6月25日(火)16:00〜
基礎研究棟2階 教官ロビー
「細胞有るところ糖脂質有り」と言われるように、糖脂質は形質膜を構成して動植物を問わず生物界に広く分布する物質群のひとつである。 糖脂質の最大の特徴は種特異性が無いことであり、例えば哺乳動物に限れば神経組織では動物間でほぼ同じ糖脂質組成を示す。糖脂質は現 在までに数十種類が知られており、それらの構造の違いは専ら糖鎖部分に依るものである。しかしながらこれらの糖脂質は精製法を簡便化す るための古典的な化学的処理を施した未に得られたものであり、Nativeな糖脂質構造を反映しないと言う危惧が古くからあった。演者の研 究室でこの点を追求した結果、マウスグリオーマ、ウマ赤血球と脳で従来知られていた糖脂質の脂質部分あるいは糖鎖部分がアセチル基ある いは高級脂肪アルデヒドで修飾されていたことを新たに見いだしたので、これらの構造解析を中心に解説する。
分子神経科学研究センター 共 催
なお、このセミナーは大学院の講義として認定されています。 |
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Last Updated 2005/7/22