辻 繁
フランス国立科学研究所( C.N.R.S.)研究部長
ピエール・マリーキュリー大学(パリ大学)神経科学研究所
平成15年5月13日(火)14:00〜15:00
基礎研究棟2階 教官ロビー
シナプスにおけるアセチルコリンの局在を観察する手段は、アセチルコリンによる神経伝達機構を理解する上で必要である。本セミナー
では最初に、私達の開発したアセチルコリンの細胞化学的観察法を紹介する。生理的条件下のアセチルコリンをその存在部位に固定するこ
とが最も重要である。次に、他のグループが開発したアセチルコリンの免疫組織化学的観察法について考察する。最後に、免疫グロブリン
がアセチルコリンに親和性を持つことを検証し、これを用いたアセチルコリン局在観察法について考察する。
森 茂美
岡崎国立共同研究機構 生理学研究所 名誉教授
平成15年5月13日(火)15:00〜16:00
基礎研究棟2階 教官ロビー
私達の研究グループは高次脳による直立二足歩行の制御機序を理解することを目的として、流れベルト上で直立二足歩行そして四足歩行 する新しいニホンサルモデルを確立した。そして直立二足歩行の遂行時には四足歩行の遂行時に比較して、大脳の一次運動野や補足運動野 での活動が亢進すること、四足歩行の遂行時には直立二足歩行の遂行時に比較して小脳活動が亢進することなどをPETによるneuro-imagi ng法で確認した。さらに一次運動野や補足運動野の機能をreversible inactivation法によって一次的に低下させると、機能低下領域に特有 な姿勢と歩行の障害が誘発できることも確認した。得られた研究成果から高次脳による直立二足歩行の制御機序を考察する。
分子神経科学研究センター・解剖学第一講座 共 催
なお、このセミナーは大学院の講義として認定されています。 |
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Last Updated 2005/7/22