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第54回実験センターセミナー


生殖細胞と再生医療

演 者

三菱化学生命科学研究所、組織再生グループリーダー 野瀬 俊明 博士

日 時

平成16年11月18日(木)16:00〜17:00

場 所

基礎研究棟2階 教官ロビー

概 要

 生殖細胞の発生・分化は、遺伝情報や全能的発生能を次の世代に引き継ぐことが目的とされ、個体機能の維持を目的とする体細胞系譜とは 異なる発生メカニズムが見られる。たとえば、哺乳類以外の多くの動物種に見られる生殖細胞質という母性決定因子の存在、減数分裂やゲ ノムインプリンティングという現象がその特異性を象徴している。この生殖細胞の特異性は、体細胞分化では失われてしまう全能性や再プ ログラム化能とも深く関連することから、近年、注目される幹細胞研究分野においても、他の組織発生では決して扱えない独特の研究課題 を提供している。
 生殖細胞の決定から最終分化の配偶子形成に至る過程には、減数分裂やゲノムインプリンティングという生殖細胞特有の現象が見られる 一方、マウス生殖細胞の誘導に関わるBMPの作用など細胞系譜の決定全般に共通するメカニズムが機能する。このような生殖細胞の発生・ 分化を究明するうえで、最近、ES細胞からの生殖細胞分化や、精原幹細胞からの精子形成などin vitro培養系を用いた研究の進展が注目さ れる。このようなin vitro生殖細胞形成系は、単に生殖医療だけでなく、新たな生殖工学技術の開発を介して、次世代の再生医療や畜産工 学技術につながることが期待される。
 本講演ではin vitro培養系における生殖細胞形成の研究を中心に紹介し、今後の医学・農学分野への貢献を目指した研究の展望を概説し たい。

このセミナーは大学院の講義として認定されています。

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Last Updated 2005/7/28