本間 直幸(プロメガ株式会社 テクニカルサービス部)
平成17年8月8日(月)16:00〜18:00
基礎研究棟2階 教官ロビー
HaloTagTM Interchangeable Labeling Technology (HaloTagTMテクノロジー) は、HaloTagTM タンパク質と HaloTagTM リガンドの共有結合を利用した新しいタンパク質標識技術です。従来の蛍光タンパク質を用いたバイオイメージングでは、細胞内で発現した蛍光タンパク質は1色で標識されるだけでしたが(One gene, One Color)、このHaloTagTM テクノロジーではリガンドを変えることにより、1種類のHaloTagTM タンパク質 を複数の蛍光で染め分けることができます(One Gene, Multi Colors) 。また、HaloTagTM テクノロジーでは 標識されたタンパク質だけが蛍光を発することになりますので、従来の方法では、次々に発現する蛍光タンパク質により、その見分けが困難であった(生細胞内での)目的タンパク質の経時的な動態観察を効果的に行うことができます。ここで用いるリガンドは変性条件下でも安定なため、生きた細胞のみならず、固定条件下での観察も可能です。また、その安定性はSDS-サンプルバッファー中でも保持されるため、標識タンパク質はSDS-PAGE後、蛍光イメージャーにより直接検出することもできます。加えて、ビオチン標識のリガンドを用いることにより、細胞ライセート中からHaloTagTM タンパク質を容易に精製することもできます。
今回のセミナーでは、このようにひとつのコンストラクトで様々な応用が可能なHaloTagTM テクノロジ ーの概要と、この技術を用いたアプリケーションをご紹介いたします。
前へ | 先頭へ |
Last Updated 2005/7/27