演 者:石原産業(株)
日 時:平成20年10月16日(木)13:00〜14:30
場 所:基礎研究棟2階 教職員ロビー
日本で分離されたセンダイウイルス(別名HVJ:Hemagglutinating Virus of Japan)が細胞融合を起こすという発見(岡田善雄ら、1957年)は、その後のライフサイエンス研究の飛躍的な発展の大きな原動力となりました。それから半世紀を経てHVJを素材とした研究用試薬GenomONEシリーズが誕生し、タンパク質(抗体)・遺伝子研究に新たな道を切り拓きました。
GenomONEシリーズは、HVJの基本構造とエンベロープの膜融合能を維持したままゲノムRNAを完全に不活化したvesicle(HVJ Envelope:HVJ-E)と専用補助試薬をセットとしてキット化したものです。その用途は、遺伝子に加えてペプチド、酵素・抗体などのタンパク質の細胞内導入、また抗体産生を目的とするハイブリドーマ作製に用いられる細胞融合などです。HVJ-Eは、増殖性・感染性をなくした(非ウイルス)精製粒子ですので、通常の実験室で安全に取り扱うことができます。
今回のセミナーでは、GenomONEシリーズの4製品をそれぞれの原理・特徴を説明する中で、従来技術との差別化や用途・使用法などにおける特長を実施例・応用例を交えて示します。特に、近年の抗体医療の躍進を踏まえ、抗体関連の研究用試薬である『ポリエチレングリコールに替わる細胞融合キットGenomONE-CF 』および『抗体の細胞内導入用キットとして開発したGenomONE-CAb 』を中心に製品紹介いたします。
このセミナーは大学院の講義(実習・演習系)として認定されています。 |
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Last Updated 2008/10/3