演 者:飯塚 悟 ライフテクノロジーズジャパン株式会社テクニカルセールススペシャリスト部
日 時:平成21年11月16日(月)16:00〜17:00
場 所:基礎研究棟2階 教職員ロビー
外来遺伝子の哺乳類ゲノムへの組み込みは、トランスフェクション後に薬剤選択を行うかウイルスベクターにより行われる。これらの方法はよく確立されているものの、遺伝子がゲノムのどの領域に組み込まれるか、何コピー導入されるか、長い断片を導入できるかなどが課題であった。
近年、ファージPhiC31のインテグラーゼと哺乳類ゲノム中に存在するPhiC31 pseudo attP siteを利用し、安定形質転換株を容易に樹立する方法が開発された。哺乳類ゲノム中にはPhiC31 pseudo attP siteと呼ばれる特徴ある塩基配列が100-1000コピー存在し、そのうちのいくつかは組換が高頻度で起こりかつ遺伝子が導入されると高発現することからホットスポットと呼ばれている。ファージPhiC31インテグラーゼ発現プラスミドと、目的遺伝子ならびにattB siteを擁するプラスミドの二者をco-transfectionすると、発現したインテグラーゼによりattPとattB間で組換が起こり目的遺伝子を擁するプラスミドがゲノム中に組み込まれる。この現象を製品化したものがJump-In Gateway Expression Systemである。Jump-Inを用いるとゲノム上のホットスポットへ、基本的にsingle copyの外来遺伝子が組み込まれる。組み込みサイズは最大13 kbで、ウイルスベクターより2倍以上大きなものが導入可能である。
本セミナーでは、GatewayおよびMultiSite Gatewayによる目的遺伝子の構築方法と、Jump-In Gateway Expression Systemによる安定形質転換株作製法を紹介する。
このセミナーは大学院の講義(実習・演習系)として認定されています。 |
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Last Updated 2009/10/28