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実験動物の取扱手技と発生工学的手技

鳥居 隆三(動物生命科学研究センター )
高田 達之(      〃      )
内田 晃 (      〃      )
寺門 一郎(      〃      )


  医学研究において動物実験を行う際、実験動物の取扱いは動物福祉の精神に則って正しく行う必要があります。最近改正された動物愛護法においても動物実験の3R (Replacement, Reduction, Refinement)が明文化され、また罰則が強化(動物虐待の罰金が増額)されるなど、適正な動物実験の遂行が厳しく要求されており、今後さらにその厳しさを増してゆくものと考えられます。そこで今回、これから動物実験を実際に始める大学院生を対象に、適正な動物実験を行うための正しい実験動物の取扱い手技(マウス、ラット)、および最近急増しているトランスジェニックマウスの作製に関連した発生工学的手技に関して説明します。 マウス、ラットの取り扱い手技に関しては、滋賀医科大学・動物生命科学研究センターにおける飼育室への入退室から、ケージ交換、個体識別法、雌雄鑑別法、麻酔法、投与法、採血法に至るまでの基礎的な手技に関してビデオも使用して詳しく説明する予定です。正しい基本的技術を身につければ、作業時間が短縮され、動物へのストレスも最小限に抑えることができます(Refinement)。その結果、再現性のある正確なデータが得られるため、使用動物数を減少させることも可能となります(Reduction)。
  発生工学的手技に関してはトランスジェニックマウス作製の過程および作製に必要な技術を中心に説明します。すなわち、過排卵処理、採卵、マイクロインジェクション、培養液、偽妊娠メスの作製、卵管移植、トランスジェニック個体の同定などを中心に解説し、当センターで受託しているトランスジェニックマウス作製作業を理解していただく予定です。トランスジェニックマウスの作製はこのように比較的多くのステップからなるため、それらのどれもがある一定以上の水準に達しないと、トランスジェニックマウスが得られないという結果をまねきます。そのため高度な技術とそれを維持する努力が要求されます。この機会に実験動物の正しい取扱い手技を学び、意識を高めていただきたいと思います。
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Last Updated 2005/8/4