池上 貴史(菱化システム)
統合計算化学システムMOEは、蛋白質、DNA、RNA、脂質などの生体分子や薬物分子などを分子レベルで解析するソフトウェアです。X線結晶解析やNMR解析で得られた立体構造を3Dグラフィックスで視覚化し、蛋白質の構造と機能の関連性の解析したり、蛋白質とリガンドとの相互作用をシミュレートすることができます。また、蛋白質のアミノ酸配列から立体構造を予測したり、蛋白質のアミノ酸を置換して突然変異モデルを構築することもできます。医薬品開発にも多数利用されており、標的蛋白質に対して医薬品候補化合物を探索したり、医薬品候補化合物の物理化学的特長から活性値などの実験データとの関連性について統計モデルを構築することもできます。本説明会では、MOEの蛋白質の解析に関連する機能とMOEの利用例についてご説明致します。
・MOE の概要について
・生体高分子から低分子まで各種分子の表示、分子構築について
・MOEの蛋白質立体構造データベースについて
・アミノ酸配列から蛋白質立体構造の予測
・蛋白質の突然変異モデルの構築
・標的蛋白質に対する医薬品候補化合物の探索
・分子動力学による蛋白質の挙動のシミュレーション
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Last Updated 2006/8/7