松井 健志(東京大学大学院医学系研究科グローバルCOEプログラム・特任講師
滋賀医科大学社会医学講座公衆衛生学部門・客員講師)
井上 悠輔(東京大学大学院医学系研究科グローバルCOEプログラム・特任助教)
本講義の前半では、医学研究における主要な倫理原則について概観し、臨床研究の計画作成にあたって研究者が留意すべき点について考える。講義後半では、具体的な事例をケースとしてとりあげて、臨床研究を行う際に研究者が陥りやすいピットフォールについて解説を加えながら考えていく。
人の身体に由来する試料(サンプル)は、医学研究における基本的な素材の一つである。一方、試料の利用が広範に及び、長期的かつ多目的な用途を展開しようとするほど、被験者の事前同意という、研究倫理における主原則の適用が困難になる。本講義では、日本におけるルールが、国際的な動向を受容しつつ、国内でのいくつかの不祥事の経験を経て整備されてきた経緯を概観し、あるべき倫理規範の要素を考える。
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Last Updated 2009/8/12